病院データベース販売企業・活用ガイド|デタピタル » 病院データベースとは » 医療機器の営業リストの作り方

医療機器の営業リストの作り方

目次

医療機器メーカーやディーラーの営業担当者にとって、「どの病院に、どのタイミングでアプローチすべきか」は成果を左右する重要な判断です。しかし、会社名・診療科・電話番号程度しか載っていない一般的な営業リストでは、すでに競合機器を導入済みの病院や、導入の見込みが薄い病院にもアプローチしてしまい、営業効率が上がらないという悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

このページでは、医療機器の営業リストに必要なデータの種類と入手方法、公的データだけでは分からない限界、そして商用データベースとの使い分け方を解説します。

医療機器メーカーの営業リストが「空振り」に終わる理由

病院データベースは医薬品メーカーと並び、医療機器メーカーにとっても営業活動に欠かせないツールです。基本的な施設情報だけでなく、医療機器の設置台数や診療実績まで把握できれば、医療機関が求めている機器をピンポイントで営業できる可能性が高まります。開業年から設備投資のタイミングを推測するといったアプローチも有効とされています。

ところが、一般的な医療機関の名簿・営業リストは「会社(法人)としての基本情報」を集めたものがほとんどで、個々の病院がどんな医療機器を、いつ・何台導入しているかという「施設側の保有データ」までは含まれていません。この2種類のデータの違いを理解しないまま名簿を購入すると、件数は多くても成約に結びつきにくい営業リストになってしまいます。

医療機器の営業リストに必要な2種類のデータ

医療機器メーカーの営業リストを考えるとき、データは大きく次の2種類に分けられます。

データの種類 主な提供項目 向いている用途
企業データ型(法人名簿) 医療機関・医療法人の名称、所在地、診療科目、電話番号・FAX番号など エリア一斉DM、テレアポの母数確保、新規開拓の初期リストアップ
施設保有データ型 病床機能、CT・MRI等の医療機器の保有台数・スペック、施設基準の届出状況など 競合機器の導入有無やリプレース時期を踏まえたターゲティング、優先度付け

件数の多さだけで選ばれがちな企業データ型に対し、施設保有データ型は「その病院に営業する価値があるか」を事前に判断する材料になる点が特徴です。次章では、この施設保有データを公的データから読み解く方法を紹介します。

公的データから医療機器の保有状況を読み解く方法

医療機関が保有する医療機器の情報は、国や都道府県が公表している制度データの一部として確認できます。ここでは代表的な2つのデータを紹介します。

病床機能報告データの「医療機器の台数」項目

病院・有床診療所は、都道府県への病床機能報告の一環として「施設票」を提出しており、その中に医療機器の保有台数を報告する項目が設けられています。たとえば病床機能報告の報告様式(施設票)では、マルチスライスCT(列数別)、MRI(テスラ数別)、血管連続撮影装置(DSA)、SPECT、PET、PETCT、PETMRI、ガンマナイフ、サイバーナイフ、内視鏡手術用支援機器(いわゆるダヴィンチ等)といった機器ごとに保有台数を記入する欄が用意されています。

都道府県は、この病床機能報告データを一覧の形で公表しています。地域の医療機関がどのような高額医療機器を保有しているかを、施設単位である程度把握できる貴重なデータソースといえます。

※参照元:和歌山県「令和2年度病床機能報告 報告様式1」(https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/050100/byosyokinou/R2_houkoku/index_d/fil/R2yoryo1_2.pdf)|報告項目は年度により見直される場合があるため、最新の報告様式は各都道府県の公表ページでご確認ください。

病床機能報告データの制度概要や公表の仕組みについては、以下のページで詳しく解説しています。

病床機能報告データについて
詳しく見る

診療報酬の施設基準届出(CT撮影・MRI撮影)

CT撮影・MRI撮影は診療報酬点数表上の画像診断に位置づけられており、算定するには地方厚生局への施設基準の届出が必要です。届出が受理されている医療機関の一覧は、各地方厚生局のホームページで確認できます。

この届出情報は機器の台数までは分かりませんが、「その病院がCT撮影・MRI撮影を保険診療として提供できる体制を備えているか」を判断する材料になります。届出区分(列数・テスラ数による加算区分など)によって、機器のグレードをある程度推測できる場合もあります。

※参照元:九州厚生局「CT撮影及びMRI撮影の施設基準に係る届出書添付書類」(https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kyushu/shinsei/shido_kansa/shitei_kijun/documents/t-37-p.pdf

施設基準届出データの仕組み全体については、以下のページもあわせてご確認ください。

診療報酬届出データについて
詳しく見る

公的データを営業リストとして使う際の限界

病床機能報告データや施設基準届出データは無料で入手できる一次情報ですが、そのまま営業リストとして使うにはいくつかの限界がある点に注意が必要です。

公的データを自社でクレンジング・名寄せする際に直面しやすい課題については、以下のページで詳しく解説しています。

地方厚生局データのクレンジング実務について
詳しく見る

商用データベースで踏み込める範囲

公的データの限界を補う手段として、医療機関の医療機器保有状況を独自に調査・推定した商用データベースを活用する方法があります。

たとえば、ミーカンパニー(SCUEL)が提供する医療機器関連データセットでは、DPC対象病院約1,700施設・DPC準備病院や出来高病院約3,500施設を対象に、CT・MRIの導入年月や台数、スペック別の推定情報までを扱っています。導入時期の推定情報を活用すれば、リプレース需要を見込んだ営業タイミングの判断材料として使うことができます。価格については個別見積り(要問合せ)となっています。

※参照元:SCUELデータベース公式HP|2026年9月時点(https://scueldb.com/medical_devices

このように、公的データでは分からない「導入時期の推定」まで踏み込みたい場合は、商用データベースの活用も選択肢になります。ミーカンパニー(SCUEL)の病院データベース全体の特徴については、以下のページで紹介しています。

ミーカンパニー(SCUEL)の
病院データベースサービスを見る

医療機器メーカーが営業リストを選ぶときのチェックポイント

公的データと商用データベースのどちらを使う場合でも、導入前に以下の点を確認しておくと、想定とのズレを防ぎやすくなります。

自社がどのフェーズの営業活動を行っているか(新規開拓の母数を確保したいのか、既存リストの精度を上げたいのか)によって、必要なデータの粒度は変わってきます。まずは自社の営業目的を整理したうえで、複数のデータベースプロバイダーに問い合わせて比較するとよいでしょう。

まとめ|医療機器メーカーは「企業データ」と「施設保有データ」を使い分ける

医療機器の営業リストで成果を出すには、会社名や連絡先を集めた企業データ型のリストだけでなく、病床機能報告データや施設基準届出データといった施設保有データを組み合わせて、営業先の優先度を判断することが重要です。

公的データは無料で入手できる一次情報ですが、任意項目による欠測や、導入時期までは分からないといった限界があります。リプレース需要の推定まで踏み込みたい場合は、商用データベースの活用も検討するとよいでしょう。

医療機器メーカーをはじめ、病院データベースを活用しているさまざまな業界の事例については、以下のページでも紹介しています。

病院データベースを活用している
業界について詳しく見る

病院データベースの販売サービスを提供している企業の一覧や、用途別のおすすめ企業については、以下のページもあわせてご確認ください。

病院データベースの販売サービスを
提供している企業一覧を見る

【用途別】おすすめ病院データベース
取り扱い会社3選

データ領域別
病院データベース
販売企業を紹介

当メディアでは、ターゲティングの鍵となる「医師」、地域連携を捉える「薬局・薬店」、治療実態を紐解く「レセプト」の3つの切り口から、各社のデータの項目について比較をしました。