新薬開発を行う上で、医療データベースを活用できる場面は豊富です。具体的にどのようなデータベースの活用事例があるのか、どのように活用していくのかを見ていきましょう。
医療データベースとは、各種医療機関や患者から集められた医療情報が保存されている統合データベースのことです。医薬品を投与されている人数や多剤との副作用発生頻度、原疾患との副作用などが詳細に記されているため、新薬を用いた治験データ収集などの場面で大いに役立てられています。
新薬になり得る研究対象物の特定や、開発領域における症例の収集なども効率化されるため、新薬開発の際にかかるコストがより手軽になるのが強みです。
実際にどのようにして医療データが活用されているのか、事例を見ていきましょう。
東北大学病院では、実際に医療データ利活用センターを2024年2月1日に設置しています。患者の検査・病名・処方・カルテ情報など…様々なデータが集約され統計処理などの加工を行っており、これは医学医療の進歩に役立てられています。
主に取り扱われている医療データは、次世代医療基板法に基づいて保有されており、個人が分からないように加工された上で、新薬開発や新たな治療法、医療AIシステムの開発などに役立てられます。
「学術利用における例外」での利活用が難しかった研究にも活用できることが判明し、これまで以上にデータの利活用が促進されると期待されています。
リアルワールドデータとは、臨床現場で得られる、診療行為に基づいた情報を集めた医療ビッグデータのことです。日本だけではなく欧米諸国など、各国のリアルワールドデータに関する規制や基盤整備プロジェクトが促進されたことにより、これらのデータを活用して新薬開発が効率的になることが期待されています。
一般社団法人医療データベース教会も協力し、製薬企業が留意すべき情報などについても理解しやすく整備されています。
リアルワールドデータを活用するとなると、大規模なデータを処理できるだけのパフォーマンスを備えた解析基盤が求められます。データに対するセキュリティ要件や個人情報保護に係わる厳格なルールを設けることにより、運用体制の透明性を維持すると共に、ガイドラインを策定して適切な運用に役立てられているのです。
国立がん研究センターとの共同研究や、がん患者の遺伝子変異データのプロファイルが統合されたリアルワールドデータも利活用されています。
▼選定条件▼
「病院データベース」とGoogleで検索し10ページ目までにまでに表示される、病院データベースを独自にカスタマイズして販売している企業を11社調査した中で、病院・診療所・歯科診療所の合計数が最も多い企業として選出(2022年12月14日調査時点)。カスタマイズとはオープン上および独自の方法で病院データを入手し、それを顧客に合わせて編集しているものを指します。
▼選定条件▼
「病院リスト販売会社」とGoogleで検索し5ページ目までに表示される、カスタマイズされていない簡易的な病院データベースを販売している企業を6社調査した中で、全国版のデータが最も安い企業として選出。(2022年12月20日調査時点)
▼選定条件▼
「病院データベース」とGoogleで検索し10ページ目までにまでに表示される、病院データベースを独自にカスタマイズして販売している企業を11社調査した中で、唯一医師データを取り扱っている企業として選出。カスタマイズとはオープン上および独自の方法で病院データを入手し、それを顧客に合わせて編集しているものを指します。