国内全体でみると年間を通じて約4,000もの医療機関が閉業*しており、同じように数多くの医療機関が新規に開業しています。それゆえ、病院データベースのメンテナンスを怠ると情報はあっという間に古くなってしまいます。
精度の高い病院データベースを維持するためには、正確かつ鮮度の高い情報ソースが必須です。では、それをどこで手に入れるべきでしょうか。
まず、特に信頼性が高いのは厚生労働省や地方厚生局などの官公庁が公表・公示しているデータです。
厚生労働省では「保険医療機関・保険薬局一覧表」を公表しており、全国の該当施設を網羅しています。また、地方厚生局では管轄の保険医療機関・調剤薬局に関して施設基準を含めたデータを公表しており、いずれも自由にダウンロードが可能です。
都道府県あるいは市区町村といった自治体レベルでも、管轄の医療機関の情報を公表している例が多くあります。こちらのデータも正確性は高いのですが、自治体によって更新頻度にバラつきもあるようです。
公的機関とは限りませんが、医学系の専門機関等でも多くのデータを発表しています。医療機関の基本情報を広く網羅している公表・公示データと比べて、より専門特化した情報が多いようです。
大学病院は研究機関としての役割も有しているので、先進的な医療の実績などをオープンにしている事例が数多くあります。医学系研究機関も同様で、公費で運営されている場合などは官公庁が公表しているデータのように正確性は高いと考えられます。
医学系の学会は専門医制度を構築している場合が多く、専門医や指導医の名簿をオープンにしている例もあります。病院データベースでは医師名と専門医資格を紐づけることも可能です。
各地の医師会でも精度の高い病院データをオープンにしており、ホームページ等で医療機関の条件検索ができるシステムを構築している事例も増えてきました。在宅療養を実施している医療機関、夜間休日診療に対応している医療機関など、地域住民の目線で必要な情報を得やすくしている印象です。
法人情報ベンダーや地図情報・交通情報ベンダーなども独自で医療機関情報を網羅しています。医療機関の情報を医療以外の視点で取りまとめている例も多いので、病院データベースの付加価値を高めることができそうです。
▼選定条件▼
「病院データベース」とGoogleで検索し10ページ目までにまでに表示される、病院データベースを独自にカスタマイズして販売している企業を11社調査した中で、病院・診療所・歯科診療所の合計数が最も多い企業として選出(2022年12月14日調査時点)。カスタマイズとはオープン上および独自の方法で病院データを入手し、それを顧客に合わせて編集しているものを指します。
▼選定条件▼
「病院リスト販売会社」とGoogleで検索し5ページ目までに表示される、カスタマイズされていない簡易的な病院データベースを販売している企業を6社調査した中で、全国版のデータが最も安い企業として選出。(2022年12月20日調査時点)
▼選定条件▼
「病院データベース」とGoogleで検索し10ページ目までにまでに表示される、病院データベースを独自にカスタマイズして販売している企業を11社調査した中で、唯一医師データを取り扱っている企業として選出。カスタマイズとはオープン上および独自の方法で病院データを入手し、それを顧客に合わせて編集しているものを指します。